タイ タクシン不正蓄財の没収判決 市場は政情リスク織り込む
2010-03-05
タイ最高裁は2月26日、同国政府が凍結しているタクシン元首相ら一族の資産、約760億バーツ(約2060億円)のうち、約460億バーツを首相在任中の不正蓄財にあたるとして没収を命じる判決を言い渡した。
タクシン元首相は、外遊中の2006年9月、軍事クーデターで失脚。海外逃亡生活を続けながら、国内支持団体へ多額の資金援助を行いつつ、政界復帰を狙っているとされる。タクシン氏は「政治的な判決」であるとして反発している。
反タクシン派連立政権のアピシット首相は、判決への暴力的な抗議運動を警戒しているが、現在のところ大規模な暴力事件は起きていない。しかし、タクシン氏を支持する市民団体「反独裁民主統一戦線(UDD)」は3月中旬に数百万人規模の街頭デモを計画しているという。
アピシット政権は、反政府運動からの強い圧力や連立パートナー間の意見の相違にもかかわらず、権力を掌握し続けるだろう。タイの政情が不安定化するリスクはあるものの、このリスクは概してすでに現在の株式市場に織り込み済みだ。(オックスフォード・アナリティカ)